メットについての覚え書き。
この写真↑はニューヨークのメトロポリタン美術館。世界のなかでも最も有名な美術館。
セントラルパーク内ある広大な敷地、そして半端ない数の収蔵品から壮大なスケールを感じる。
ミイラやエジプト古代の遺跡、屋上庭園、モネやミレーの絵画もある。今回最も印象に残った展示物は「肖像画」。これまで「肖像画」というジャンルにあまり興味をもったことはないけれど、今回はとても興味深く鑑賞できた。
私自身が作ることが好きなので、絵画を鑑賞するときは作り手として「画家」の視点にたつ。「肖像画」を見ながら「ココの線は息をとめて一気に描いてるな」とか「梯子に昇って描いたな」とか想像しながら画家が絵を描いてるときの様子を思い浮かべる。
この肖像画はとてつもなく印象的だった。そもそも肖像画にはクライアントがいる。だから肖像画はクライアントの要望に沿うように「盛り気味」で描かれるものだと思う。けれど、この女性の肖像画は「盛り」の部分をほとんど感じさせなかった。おそらくこの肖像画のクライアントはそういった「盛り」を求めていないし、この女性のもつ「個性」をありのままに描いたのだと思う。
この上↑の姉・弟の肖像画。まず、この二つの作品の空間のとり方が面白い。この空間における想像は鑑賞側の自由。別々の箇所に飾ることもできるけれどこんなふうに一枚の壁に飾るのが良いと思う。
肖像画の多くは「仕事」で画家が描いたものだと思う。そこにはクライアントの要望もあるし芸術家として描きたいものもあると思う。肖像画の対象の良い部分、見せたい部分をひき出して、描く過程に画家と肖像画本人の距離感・緊張感が伝わるようで面白かった。
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